着付けの工夫次第で楽に着られます

成人式を楽しみにしている娘さん方に、
例えば七五三以来など・・・着物を初めて着るという方も少なくありません。
お年頃の娘さんにダイエットはつきもの
努力して痩せられた方も。もともと痩せてらっしゃる方も。
どちらにしても細身の方に着物は苦しいのでは?
そんなイメージをお持ちの方に
成人式を振袖でお楽しみいただくために「 少し役に立つ知恵袋 」をお教えします。

着物は本来、ずんどう型の体型にぴったり。
着物のいい柄いいところを見せるには、洋服のようにくびれのある体型では見せたい柄や良さが伝わりません。
着物の良さを実感して欲しい
・上前の一番見せたい柄がしっかり出るように、
・肩のラインからお袖にかけての魅力な柄がより綺麗に見えるように、
・衿の出し方や年頃にあった衿の抜き方、
・おはしよりの位置や幅、
・帯位置の幅出しや作りのバランス、
・あとの所作や行動を考えて、
その人にあった着付け、着物柄の良さが出るように
着付け師さんは考えながら工夫して着付けます。
腕の見せ所ですよね。
そうしたところがしっかりできるのも、基本となる補正で9割方決まるのでは?
どんなお仕事でも基本が大事です。
・どんなに綺麗なおうちを建てても、地盤がしっかりしていないと崩れてしまいますよね。
・見た目が綺麗な料理だけど、しっかり下処理や味付けができてないと、美味しくない料理になっちゃいますよね。
そんなイメージでしょうか?
少し話がずれましたが
人それぞれ体型の凸凹が違います。
それを補うのが補正です。
・肩が張ってる人
・なで肩の人
・鎖骨が出っ歯てる人
・ハト胸の人
・胸が大きい人
・胸が小さい人
・胸より脇下が出てる人
・凹んでる人
・腰回りに肉づきがある人
・そうでない人
・背中に凹みがある人
胸よりお腹周りがどのくらいの比率か、上半身・下半身とのバランスなどなど
このままでは、その人らしさや着物の良さを出すための土台がバラバラで難しくなります。
重要なポイントです。
これらそれぞれの凸凹を上手に埋めたり出したりするのが補正です。
一旦、ずんどう型に仕上げてそこから作り上げる。そんなイメージでしょうか?
でも着付けされる側の意見では
・補正はきつい?
・結ばれた紐がきつい?
・苦しい? などが聞こえてきます。
特にその中でも、痩せ型の人ほどそれらの声が上がってきます。
きつい苦しい結んだところが痛い大きな要因としては
腰紐の位置や締め方や紐の種類、
その下の補正が足りていない。これらが原因と考えられます。
紐が細かったり、締めすぎないと止まらずスルスル滑る素材だったり、結び目のポイントが骨に近いところだったり、
その下にタオルなどが入っていると
痛さはなくなります。
加えて、上記の場合
結び目の下に補正をかましたり、紐ばかりではなく面で抑えるように、幅広の伊達締めや晒しを使ったりなど改善点はいくつも考えられます。
加えて、
・せっかく胸があるのに潰された?
このような意見も上がってきます。
この場合、
着物は洋服と違って体のラインを見せるのではなく、着物の作りや柄、着こなしを楽しむものです。
所作もそれらに加わり、日本人の奥ゆかしさや謙虚さが現れるのではないでしょうか?
何れにしても着物の良さを実感してもらう
体にあった着付けで着物を楽しんでもらいたいものです。


